その他 聞こえの悩み:東洋医学からのアプローチ
耳聾とは、音が聞こえにくくなる、あるいは全く聞こえなくなる状態のことを指します。これは、音の大きさや高さによって感じ方が異なり、かすかにしか聞き取れない軽度の状態から、全く音が聞こえない重度の状態まで、様々な段階があります。日常生活の中で、話し相手の声が聞き取りづらい、テレビの音量を大きくしないと聞こえない、といった症状が現れたら、耳聾の初期段階である可能性も考えられます。この耳聾の原因は実に様々です。年齢を重ねるにつれて耳の機能が衰える加齢性変化や、長期間にわたる大きな音への曝露、遺伝的な体質、中耳炎などの病気、薬の副作用、精神的なストレスなども原因として挙げられます。また、ある日突然聞こえなくなる突発性のものもあれば、ゆっくりと時間をかけて聞こえが悪くなっていくものもあります。耳に違和感や異変を感じたら、速やかに耳鼻咽喉科の専門医に診てもらうことが大切です。耳聾を放置すると、日常生活に様々な支障をきたすだけでなく、円滑な意思疎通が難しくなり、社会生活を送る上で孤立感を抱いてしまう可能性も懸念されます。そのため、早期発見・早期治療が重要となります。医師による丁寧な診察によって、耳垢の詰まり具合や鼓膜の状態、聴力検査などを通して聞こえの状態を詳しく調べてもらい、原因に合わせた適切な治療や対処法を見つけることが重要です。症状によっては、漢方薬を用いた体質改善や鍼灸治療による血行促進、自律神経の調整なども有効な場合があり、東洋医学的なアプローチも選択肢の一つとなります。耳鳴りやめまいを伴う場合もありますので、これらの症状についても医師に相談し、総合的な治療を受けるようにしましょう。耳聾は難聴とも呼ばれます。
