子満

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お腹の張り、子満とは?

子満とは、東洋医学においてお腹が大きく膨らみ、張った感じがして、息苦しさも伴う状態を指します。まるでお腹に水が満ちているように感じることから、この名前が付けられました。現代医学の腹水や鼓腸と似た症状を示しますが、東洋医学では単なるお腹の張りとして捉えるのではなく、体全体の気の巡りの滞りとして考えます。特に、食べ物の消化吸収や水分の代謝を司る「脾」と「胃」の機能低下が子満の大きな原因の一つです。脾胃の働きが弱まると、体内の水液の代謝がうまくいかなくなり、余分な水分が体に溜まりやすくなります。この水分が停滞することで、お腹が膨れ、張った状態となるのです。まるで湿地帯に水が溜まるように、体の中に不要な水分が停滞してしまうのです。また、精神的なストレスや緊張、体の冷えも子満を招く要因となります。ストレスは肝の働きを乱し、気の流れを阻害します。肝の働きがスムーズでないと、脾胃の働きにも悪影響を及ぼし、子満の状態を悪化させます。さらに、冷えは体内の水分の代謝を悪くし、水分の停滞を助長するため、子満を悪化させる大きな原因となります。子満は様々な病気が隠れている可能性もあるため、自己判断で治療を行うのは危険です。「お腹が張っているだけ」と安易に考えず、東洋医学の専門家に相談し、適切な診断と治療を受けることが大切です。専門家は脈診や舌診、腹診などを行い、体全体のバランスを診ながら、子満の原因を探り、一人ひとりに合った治療法を提案してくれます。根本的な原因に合わせた適切な治療を受けることで、体全体の気の巡りを整え、子満の症状改善を目指します。