その他 脾気を高める健脾益気
東洋医学において、健脾益気は重要な治療法のひとつです。これは、その名の通り「脾」の働きを高め、「気」を補うという意味です。東洋医学では、「脾」は食べ物を消化吸収し、必要な栄養を全身に運ぶ重要な役割を担っています。単なる西洋医学の脾臓とは異なり、消化器系全体のはたらきを指しています。また、「気」は生命エネルギーのようなもので、人間の活動の源です。この「脾」の働きが弱まり、「気」が不足した状態を「脾気虚」といいます。脾気虚になると、消化吸収機能が低下するため、食欲不振になったり、お腹が張ったり、軟便や下痢を起こしやすくなります。また、栄養が全身に行き渡らないため、疲れやすく、だるさや息切れを感じやすくなります。顔色は青白く、手足は冷えやすいといった特徴も現れます。健脾益気はこのような脾気虚を改善するための治療法です。食事療法では、消化しやすい温かいものを中心に食べ、生ものや冷たいものは控えます。また、漢方薬を用いて、脾の働きを助ける生薬を組み合わせ、気を補い、消化吸収機能を高め、全身の機能を回復させていきます。現代社会は、ストレス、不規則な生活、偏った食事など、脾気虚を招きやすい要因が多く存在します。健脾益気は、このような現代人の健康の悩みに対応できる、古くから伝わる知恵に基づいた治療法と言えるでしょう。
