その他 肝氣:生命エネルギーの流れ
東洋医学では、「氣」は生命エネルギーと考えられています。この氣は体全体をくまなく巡り、私たちの生命活動を支える根本的な力です。そして、この氣は心臓、肺、脾臓、肝臓、腎臓といった五臓、そして胆嚢、胃、小腸、大腸、膀胱、三焦といった六腑それぞれに宿るとされています。肝に宿る氣は、「肝氣」と呼ばれます。肝氣は、単に肝臓が働くための土台となるだけではありません。肝臓が持つ様々な機能を動かすための、いわば原動力のようなものです。西洋医学では、肝臓は体の中の特定の場所に存在する臓器として捉えられます。しかし、東洋医学ではそれ以上の意味を持ちます。肝臓は氣を蓄え、必要な時に必要なだけ全身に配分するという、生命エネルギーの管理を行う重要な役割を担っていると考えられています。この肝氣の流れがスムーズであれば、心は穏やかになり、精神状態は安定します。また、食べ物の消化吸収も促され、血液の流れも整えられます。このように、肝氣の滞りのない流れは全身の健康に大きく関わっています。肝臓の働きだけでなく、精神状態や消化機能、血液循環など、一見関係ないように思える体の様々な機能も、肝氣の流れによって影響を受けているのです。肝氣がしっかりと流れ、体全体のバランスが保たれている状態こそが、東洋医学でいう健康な状態と言えるでしょう。心身ともに健やかであるためには、肝氣の流れを良くし、バランスを保つことが大切です。
