その他 胃の働きを支える大切な胃津
胃津とは、東洋医学において、胃の消化活動を行う上で欠かせない液体のことを指します。西洋医学でいう胃液とほぼ同じものと考えて良いでしょう。食べ物を消化し、栄養を体内に吸収するためには、この胃津がなくてはなりません。胃津には、水分だけでなく、食べ物を分解する消化酵素や、胃壁を守る粘液なども含まれており、これらが複雑に連携することで胃の働きを正常に保っています。いわば、胃津は、食べた物を栄養に変えるための最初の段階を担う、精巧なシステムと言えるでしょう。この大切な胃津が不足すると、様々な不調が現れます。まず、食べ物がうまく消化されないので、消化不良を起こしやすくなります。また、食欲がわかず、食事を美味しく感じられない、胃がもたれる、膨満感があるといった不快な症状も出てきます。さらに、胃の不調は、精神的な不安定感にもつながることがあります。東洋医学では、心と体は密接につながっていると考えるため、胃の不調が心に影響を与えることは自然なことなのです。胃津の役割は、食べ物を消化するだけにとどまりません。胃で消化された栄養は全身に送られ、私たちの活動の源である気や血のもとになります。つまり、胃津が不足すると栄養の吸収がうまくいかず、気や血が不足し、体全体の活力が低下するのです。ひどい場合には、疲れやすくなったり、体が冷えやすくなったり、顔色が悪くなったりすることもあります。このように、胃津は全身の健康に深く関わっているため、東洋医学では、胃津のバランスを保つことを非常に重視しています。バランスの取れた食事、適度な運動、そして心の安定を保つことが、胃津の健康、ひいては全身の健康につながるのです。
