流涎

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口僻:歪みと症状への理解

口僻は、顔の筋肉、とりわけ口の周りの筋肉の動きが悪くなることで、顔が歪む病気です。片方の口角が下がり、まるで笑っているかのように見えることもあれば、反対にへの字に曲がってしまうこともあります。また、目が完全に閉じられなくなったり、まぶたが細かく震えたりすることもあります。このような顔の歪みは、見た目の変化が大きく、人前に出るのが億劫になったり、気持ちが落ち込んだりするなど、心に大きな負担がかかってしまう場合もあります。見た目だけでなく、日常生活にも様々な支障をきたします。食事がしづらくなったり、言葉が不明瞭になったり、よだれが出やすくなることもあります。さらに、まぶたが閉じにくいため、目が乾燥しやすくなり、痛みを感じたり、目にゴミが入ったりしやすくなります。このような口僻の原因として、現代医学ではウイルスによる感染や腫瘍、怪我などが考えられていますが、はっきりとした原因がわからない場合も多いのが現状です。原因不明の口僻は特発性顔面神経麻痺とも呼ばれ、現代医学でもまだ解明されていない部分が多く残されています。一方、東洋医学では、風邪(ふうじゃ)や冷え、ストレスなどが原因で、体内の気の巡りが滞り、顔の筋肉の働きが弱まることで口僻が起こると考えられています。気は生命エネルギーのようなもので、これがスムーズに流れることで健康が保たれます。しかし、何らかの原因で気の巡りが滞ってしまうと、様々な不調が現れ、その一つとして口僻が生じるとされています。東洋医学では、鍼灸治療や漢方薬を用いて、気の巡りを整え、顔の筋肉の働きを回復させることで、口僻の症状を改善していきます。
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赤ちゃんのよだれ、大丈夫?小児多涎について

東洋医学では、よだれ、すなわち唾液は「津液(しんえき)」と呼ばれる体液の一部と考えられています。津液は、体内の水分全般を指し、栄養や潤いを体の隅々まで行き渡らせる大切な役割を担っています。津液には、汗や涙、胃液なども含まれますが、唾液は特に「金津玉液」と称され、非常に貴重な体液として捉えられています。これは、唾液が消化を助け、口の中を潤し、細菌から守るなど、生命維持に欠かせない重要な働きを持つからです。唾液は、五臓六腑の中でも特に脾(ひ)と腎(じん)との関わりが深いと考えられています。脾は、飲食物から栄養を吸収し、全身に運ぶ働きを司る臓器です。唾液は、食べ物を消化しやすくするだけでなく、その栄養を体に取り込みやすくする役割も担っているため、脾の働きと密接に関係しています。また、腎は生命エネルギーの源である「精」を蓄え、成長や発育を促す臓器です。唾液の分泌は、この腎の精の働きによっても支えられています。ですから、唾液の分泌量が適切であれば、脾と腎が健やかに働いている証と捉えることができます。一方、唾液の分泌に異常が見られる場合は、これらの臓器の不調のサインである可能性があります。例えば、唾液の分泌量が過剰な場合は、脾の機能が低下し、体内の水分代謝が滞っていることが考えられます。また、口の中が乾き、唾液が少ない場合は、腎の精が不足している可能性があります。このような症状が見られる場合は、生活習慣の見直しや、漢方薬などによる体質改善が有効です。バランスの取れた食事を摂り、十分な睡眠を確保することで、体内の水分代謝を正常に保ち、健康な唾液の分泌を促すことができます。
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滞頤:赤ちゃんのよだれ、大丈夫?

滞頤(たいい)とは、東洋医学で使われる言葉で、乳児によく見られる過剰なよだれ、特に頬を濡らすほどたくさんのよだれが出る状態を指します。赤ちゃんは唾液を作る器官の働きが未熟なため、よだれが出やすいのは自然なことですが、滞頤は通常の範囲を超えた過剰なよだれと考えられています。東洋医学では、滞頤は主に脾胃(ひい)という臓腑の働きが未熟なことが原因だと考えられています。脾胃は飲食物の消化吸収を担う重要な臓腑で、赤ちゃんの体の成長や発育に大きく関わっています。脾胃の働きが弱いと、体内の水分の巡りが滞り、よだれが過剰に作られてしまうと考えられています。この滞った水分は、単によだれの量を増やすだけでなく、質にも影響を与えます。例えば、よだれが糸を引いたり、粘り気が強くなったり、時にはにおいを伴ったりすることもあります。このような場合は、より注意深く赤ちゃんの様子を観察し、必要に応じて専門家に相談することが大切です。滞頤は多くの場合、赤ちゃんの成長とともに脾胃の機能も発達し、自然に改善していきます。しかし、なかなか改善しない場合や、発熱、食欲不振、機嫌が悪いなど、他の症状を伴う場合は、自己判断せずに専門家の診察を受けることをお勧めします。早めの対応は、赤ちゃんの健康を守る上で重要です。