赤ちゃんのよだれ、大丈夫?小児多涎について

東洋医学を知りたい
先生、『小兒多涎』ってどういう意味ですか?漢字が難しくてよくわからないんです。

東洋医学研究家
『小兒多涎』は、乳児によく見られる、よだれがたくさん出る状態のことを指します。漢字の意味を分解すると、『小兒』は小さな子ども、『多涎』はよだれが多いという意味になります。

東洋医学を知りたい
なるほど。赤ちゃんがよだれをたくさんたらしているのはよく見ますが、それも『小兒多涎』と言えるんですか?

東洋医学研究家
そうですね。特に、頬が濡れるほどよだれが出ている場合は、『小兒多涎』と考えられます。赤ちゃんの成長とともに唾液腺が発達し、うまく飲み込めない時期なので、自然な現象なんですよ。
小兒多涎とは。
赤ちゃんのよだれについて。東洋医学では「小児多涎」という言葉を使います。これは、赤ちゃんの頬が濡れるほど、よだれがたくさん出ることを指します。
よだれとは何か

東洋医学では、よだれ、すなわち唾液は「津液(しんえき)」と呼ばれる体液の一部と考えられています。津液は、体内の水分全般を指し、栄養や潤いを体の隅々まで行き渡らせる大切な役割を担っています。津液には、汗や涙、胃液なども含まれますが、唾液は特に「金津玉液」と称され、非常に貴重な体液として捉えられています。これは、唾液が消化を助け、口の中を潤し、細菌から守るなど、生命維持に欠かせない重要な働きを持つからです。
唾液は、五臓六腑の中でも特に脾(ひ)と腎(じん)との関わりが深いと考えられています。脾は、飲食物から栄養を吸収し、全身に運ぶ働きを司る臓器です。唾液は、食べ物を消化しやすくするだけでなく、その栄養を体に取り込みやすくする役割も担っているため、脾の働きと密接に関係しています。また、腎は生命エネルギーの源である「精」を蓄え、成長や発育を促す臓器です。唾液の分泌は、この腎の精の働きによっても支えられています。ですから、唾液の分泌量が適切であれば、脾と腎が健やかに働いている証と捉えることができます。
一方、唾液の分泌に異常が見られる場合は、これらの臓器の不調のサインである可能性があります。例えば、唾液の分泌量が過剰な場合は、脾の機能が低下し、体内の水分代謝が滞っていることが考えられます。また、口の中が乾き、唾液が少ない場合は、腎の精が不足している可能性があります。このような症状が見られる場合は、生活習慣の見直しや、漢方薬などによる体質改善が有効です。バランスの取れた食事を摂り、十分な睡眠を確保することで、体内の水分代謝を正常に保ち、健康な唾液の分泌を促すことができます。

赤ちゃんのよだれが増えるわけ

赤ちゃんは生後4ヶ月頃になると、まるで滝のようによだれが増えます。これは、唾液腺の働きが活発になることと、歯が生え始める準備段階であることが大きく関係しています。
唾液腺は、生まれたばかりの頃は未熟で、分泌される唾液の量もごくわずかです。しかし、生後4ヶ月頃になると唾液腺が発達し始め、唾液の分泌量が増えてきます。ちょうどこの時期は、乳歯が生え始める準備期間でもあります。歯茎に歯が生えてくるための刺激が加わり、その刺激によって唾液の分泌が促されるのです。
さらに、この時期の赤ちゃんは、飲み込むという動作がまだ未熟です。そのため、増えた唾液をうまく飲み込むことができず、口から溢れてしまうのです。哺乳瓶の乳首や母親の乳首からミルクや母乳を飲むことと、唾液を飲み込むことは、使う筋肉も異なり、習得する時期も違います。ですから、よだれを垂らしてしまうのは、赤ちゃんにとっては自然なことなのです。
また、この時期の赤ちゃんは、何でも口に入れて確かめるようになります。おもちゃや絵本、時には自分の手や足など、あらゆるものを口に持っていき、舌や唇で触って感触を確かめようとします。これは、赤ちゃんが周りの世界を認識しようとする本能的な行動です。口や舌は、この時期の赤ちゃんにとって重要な感覚器官であり、ものを口に入れることで、その形や硬さ、温度などを認識しているのです。そして、この行動もまた、唾液の分泌を促す原因となります。口の中にものが入ると、その刺激によって唾液が分泌されるため、よだれの量が増えるのです。
このように、赤ちゃんのよだれが増えるのには、唾液腺の発達、歯の生える準備、飲み込み機能の未熟さ、そして周りの世界を認識するための本能的な行動など、様々な要因が複雑に絡み合っています。よだれで頬や服が濡れてしまうことも多いですが、成長の証として温かく見守ってあげましょう。
小児多涎の注意点

赤ちゃんのよだれが多い、いわゆる多涎は、よく見られることです。多くの場合、成長過程における自然な現象で、特に心配はいりません。生後3ヶ月から1歳半頃にかけて、よだれの量はピークを迎えます。これは、歯が生えてくる準備段階で、歯茎が刺激されることや、唾液腺の機能が未発達であることなどが原因です。この時期の赤ちゃんは、まだ上手に飲み込むことができないため、よだれが口の外に流れ出てしまうのです。
よだれが多いと、赤ちゃんの口元やあご、首、胸などが濡れて、皮膚がかぶれたり炎症を起こしたりすることがあります。そのままにしておくと、ただれたりひび割れたりするなど、症状が悪化することもあります。ですから、こまめに清潔なガーゼや柔らかい布で優しく拭き取ってあげましょう。拭く時は、ゴシゴシこすらず、優しく押さえるようにして水分を取りましょう。また、保湿効果のある軟膏やクリームを塗って、皮膚を保護してあげるのも良いでしょう。
よだれかけを使うと、服が濡れるのを防ぐだけでなく、皮膚への刺激を軽減するのにも役立ちます。しかし、よだれかけは常に清潔な状態を保つことが大切です。汚れたままにしておくと、雑菌が繁殖し、皮膚トラブルの原因となることがあります。こまめに交換し、清潔なよだれかけを使うようにしましょう。
よだれが多いことに加えて、発熱やぐったりしている、機嫌が悪い、食欲がないなどの症状が見られる場合は、別の病気が隠れている可能性も考えられます。中耳炎や扁桃炎、おたふく風邪など、よだれ以外の症状を伴う病気の可能性もありますので、早めに医師に相談しましょう。また、あまりに大量のよだれが長期間続く場合も、一度医師に診てもらうことをお勧めします。医師の診察を受け、適切な助言や治療を受けることで、安心して子育てに取り組むことができます。
| よだれの原因 | ケア方法 | 注意点 |
|---|---|---|
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いつまで続く?

よだれは、赤ちゃんの頃からよく見られる現象ですが、いつまで続くのか、気にかける親御さんも多いことでしょう。一般的には、1歳半から2歳くらいまでには落ち着いてきます。この時期になると、飲み込む力が育ち、歯が生え揃ってくることで、よだれの量も落ち着き、上手に飲み込めるようになっていきます。
個人差はありますが、3歳頃まで続く子もいます。3歳を過ぎても、よだれが多い、あるいは急によだれの量が増えたなど、気になることがある場合は、かかりつけの医師や保健師、地域の相談窓口などに相談してみましょう。
よだれが多い原因は、唾液の分泌量の増加と、飲み込みの機能が未発達であること、口周りの筋肉の発達が未熟なことなどが挙げられます。特に乳幼児期は、唾液腺の働きが活発なため、よだれが多く出やすい時期です。また、歯が生え始めると、歯茎がむず痒くなり、よだれが増えることもあります。さらに、口の周りの筋肉が十分に発達していないため、よだれをうまく飲み込めず、外に出てしまうこともあります。
多くの場合、成長とともに自然とよだれの量は減っていきますので、過度に心配する必要はありません。しかし、発達に遅れがみられる、よだれが異常に多い、呼吸が苦しそうなどの症状が見られる場合は、早めに専門家に相談することが大切です。専門家の適切な助言を受けることで、安心して子育てに取り組むことができるでしょう。
| 時期 | よだれの特徴 | 原因 | 対処法 |
|---|---|---|---|
| 1歳半~2歳 | 落ち着いてくる | 飲み込む力、歯が生え揃う | – |
| 3歳頃まで | 個人差あり、続く子もいる | – | – |
| 3歳以上 | よだれが多い、急によだれの量が増えた | 発達に遅れ、よだれが異常に多い、呼吸が苦しそう | 医師、保健師、地域の相談窓口に相談 |
| 乳幼児期 | よだれが多い | 唾液分泌量の増加、飲み込み機能の未発達、口周りの筋肉の発達未熟、歯が生え始める | – |
家庭でのケア

赤ちゃんのよだれは、成長過程において自然な現象です。しかし、よだれが多い時期は、お肌への刺激や炎症を引き起こす可能性があるため、丁寧なケアが必要です。
まず、よだれで濡れたお肌は、清潔なガーゼや柔らかいタオルで優しく拭き取りましょう。ゴシゴシこすったり、強く拭いたりすると、お肌を傷つけてしまうことがあるので、注意が必要です。拭き取った後は、自然乾燥させるか、清潔なタオルで優しく押さえるようにして水分を取り除きましょう。特に、口の周り、首、あごの下、胸元など、よだれが溜まりやすい部分は、こまめに確認し、清潔に保つことが大切です。
よだれで湿ったお肌は、乾燥しやすく、炎症を起こしやすいため、保湿ケアも重要です。お肌の状態に合わせて、低刺激性の保湿剤を優しく塗布し、お肌を保護しましょう。保湿剤は、入浴後やお肌が乾燥していると感じた時に使用するのも良いでしょう。
よだれかけは、こまめに交換し、常に清潔な状態を保ちましょう。濡れたよだれかけを長時間使用していると、お肌への刺激となり、炎症を引き起こす可能性があります。よだれかけの素材は、赤ちゃんの繊細なお肌に優しい綿素材がおすすめです。また、こまめに洗濯し、清潔な状態で使用しましょう。
赤ちゃんのおもちゃや周りの環境も清潔に保つことは、感染症などのリスクを減らすために重要です。おもちゃは定期的に洗い、清潔な状態で赤ちゃんに与えましょう。また、赤ちゃんが触れる可能性のある家具や床なども、清潔に保つように心がけましょう。
これらのケアを続けることで、赤ちゃんの健康を守り、健やかな成長をサポートすることができます。
| ケア対象 | 具体的なケア方法 | 目的 |
|---|---|---|
| よだれで濡れたお肌 | ・清潔なガーゼや柔らかいタオルで優しく拭き取る ・ゴシゴシこすらない ・自然乾燥させるか、清潔なタオルで優しく押さえる ・口周り、首、あごの下、胸元など、こまめに確認 |
・肌への刺激や炎症を防ぐ ・清潔に保つ |
| 乾燥しやすいお肌 | ・低刺激性の保湿剤を優しく塗布 ・入浴後やお肌が乾燥している時に使用する |
・保湿 ・肌を保護 |
| よだれかけ | ・こまめに交換 ・綿素材を選ぶ ・こまめに洗濯 |
・肌への刺激や炎症を防ぐ ・清潔に保つ |
| おもちゃや周りの環境 | ・おもちゃは定期的に洗う ・家具や床なども清潔に保つ |
・感染症などのリスクを減らす |
まとめ

赤ちゃんがよだれをたくさん出すことは、珍しくありません。ほとんどの場合、成長とともに自然と落ち着いていくので、それほど心配する必要はありません。赤ちゃんの体は日々発達しており、特に歯が生えてくる時期や、食べ物を飲み込む機能が育っていく時期には、よだれが増えることがよくあります。
よだれは、口の中の清潔を保つ役割も担っています。口の中に溜まった汚れを洗い流すことで、虫歯や感染症を防ぐのに役立っているのです。また、歯が生えてくるときには、歯茎がむず痒くなります。その不快感を和らげるためにも、よだれは役立っています。ですから、よだれが多いからといって、すぐに悪いことだと考える必要はありません。赤ちゃんの成長の証として、温かく見守ってあげましょう。
ただし、あまりにもよだれが多い、皮膚が赤く腫れてしまう、呼吸が苦しそうといった様子が見られる場合には、注意が必要です。よだれで口の周りが常に濡れていると、皮膚が炎症を起こしやすくなります。また、稀ではありますが、よだれが多いことが他の病気のサインである可能性も否定できません。
そこで、赤ちゃんの口元を清潔に保つことが大切になります。よだれをこまめに拭き取ってあげたり、柔らかい布で優しく押さえるようにして水分を吸い取ったりすることで、皮膚への刺激を減らすことができます。刺激の少ない保湿剤を使用するのも良いでしょう。それでも症状が改善しない場合は、ためらわずに医師に相談しましょう。専門家の適切な助言と処置を受けることで、安心して子育てを進めることができます。日々の丁寧なケアと注意深い観察は、赤ちゃんの健やかな成長を支える上で、とても大切なことなのです。
| よだれの状態 | 対応 |
|---|---|
| 多く、自然に落ち着く | 成長の証として温かく見守る |
| 適度で口内を清潔に保つ | 虫歯や感染症予防になる |
| 歯が生える時期に増える | 歯茎の不快感を和らげる |
| あまりにも多い、皮膚が赤く腫れる、呼吸が苦しそう | 医師に相談 |
