その他 五軟:小児の成長と発達への影響
五軟とは、東洋医学の小児科における独特な考え方で、子どもの体のしなやかさを診ることで、健康状態を推し量るものです。これは、主に乳幼児期から学童期にかけて用いられる診断方法です。具体的には、首、うなじ、手足、筋肉、咀嚼の五つの部位のしなやかさを指し、これらを五軟といいます。まず、「首の軟」は、首が座っていない、ぐらぐらしている状態を指します。発達段階に応じて首がしっかりしてくるのが自然ですが、五軟では年齢に比して首の力が弱く、支えられない状態が長く続きます。次に、「うなじの軟」は、うなじの部分がふにゃふにゃしている状態です。本来ならば、成長とともにうなじも張りを増してきますが、五軟の場合、この部分が柔らかく、力強さがありません。そして、「手足の軟」は、手足に力が入らず、ぐにゃぐにゃしている状態です。つかんだり、蹴ったりする動作が弱く、発達に遅れが見られることがあります。また、「筋肉の軟」は、全身の筋肉が柔らかく、力強さに欠ける状態です。抱き上げた時にずっしりとした重みがなく、軽すぎるように感じられます。最後に、「咀嚼の軟」は、食べ物を噛む力が弱く、うまく咀嚼できない状態です。固形物を嫌がったり、飲み込みにくそうにする様子が見られます。これら五つの部位のしなやかさが、正常な発達段階と比べて極端に柔らかい状態を五軟と呼び、子どもの成長の遅れや精神発達の遅れと関係があると考えられています。単に体が柔らかいというだけでなく、五軟に見られる体のしなやかさは、発達に悪い影響を与える可能性があるため、注意深く見極めることが大切です。保護者は、子どもの体のしなやかさに気を配り、少しでも気になる点があれば、専門家に相談することが推奨されます。
