冷え性 表裏俱寒:冷えの複雑な症状
表裏ともに冷えている状態、これを東洋医学では表裏俱寒と呼びます。これは、体の表面にあたる「表」と、体の内部にあたる「裏」、この両方が冷えに襲われている状態を指します。よくある冷えとは異なり、体の内と外、両方に問題が起きている複雑な状態であり、きちんとした対応が必要です。この表裏俱寒は、どのようにして起こるのでしょうか。まず、風邪などの外から来る悪い気、いわゆる外邪の影響が考えられます。さらに、体の中で熱を生み出し、体を温める働きを持つ「陽気」が不足していることも原因となります。外邪の侵入と陽気の不足、この二つが組み合わさることで、表裏俱寒の状態になると考えられています。では、表裏俱寒になると、どのような症状が現れるのでしょうか。代表的なものとして、寒気、熱、頭の痛み、体の痛み、疲れやすい、食欲がない、吐き気がする、お腹がゆるくなるといったことが挙げられます。これらの症状は、表の冷えが強いのか、裏の冷えが強いのかによって、現れ方や強さが変わってきます。例えば、寒気が強く、熱はそれほどでもない場合は、表の冷えが強いと判断できます。逆に、熱が高く、寒気はそれほどでもない場合は、裏の冷えが強いと判断できます。また、吐き気がする、お腹がゆるくなるといった消化器系の症状は、主に裏の冷えによるものと考えられています。このように、表裏俱寒は様々な症状を示すため、見極めるためには東洋医学に基づいた診察が重要となります。冷えの奥に潜む、体の状態をしっかりと見極めることで、適切な処置を行うことができるのです。
