その他 虚喘:息切れの裏に潜む肺と腎の陰り
虚喘とは、東洋医学で使われる病名で、息切れや呼吸がつらいといった症状を主な特徴とするものです。 これは、西洋医学でいう喘息とは必ずしも同じではなく、呼吸器の病気全般を指す言葉でもありません。東洋医学では、肺の働きを司る「肺気」と、体全体の生命エネルギーを蓄える「腎気」の不足、つまり生命エネルギーの衰えが虚喘の原因だと考えています。そのため、呼吸器に限った病気ではなく、体全体のエネルギー不足がもとになっている慢性的な状態と捉えます。虚喘の症状は、呼吸が浅く速くなり、少し体を動かしただけでも息が切れるといったものです。また、疲れやすい、声が小さいといった症状も現れます。特に、じっとしているときは比較的落ち着いていても、体を動かしたり仕事をした後などに息切れが目立つのが特徴です。さらに、発症は急ではなく、長い期間をかけてゆっくりと症状が現れるため、慢性的な経過をたどります。長引くことで日常生活に影響が出ることもあります。呼吸が浅く速い、少しの動きで息が切れるといった症状は肺気の不足を示し、疲れやすい、声が小さいといった症状は腎気の不足を示しています。これらの症状は、生命エネルギーである「気」の不足が背景にあると考えられています。気は、体全体を巡り、体を温めたり、臓器を働かせたりする大切なものです。この気が不足すると、呼吸が浅くなり、少しの活動でも息切れしやすくなります。また、気は声にも関係しており、気が不足すると声が小さくなります。さらに、気は活動の源でもあるため、気が不足すると疲れやすくなります。このように、虚喘は単なる呼吸器系の問題ではなく、全身のエネルギー不足が原因で起こるため、根本的な体質改善が必要です。
