瘰癧

記事数:(1)

その他

瘰癧:頸部の腫れとその対処法

瘰癧(るいれき)とは、首筋にあるリンパ節が慢性的に腫れを繰り返す病気です。リンパ節は、全身に網の目のように張り巡らされたリンパ管の途中に位置する小さな器官で、体内に侵入してきた細菌やウイルスなどの異物から体を守る、いわば門番のような役割を担っています。リンパ節の中には、リンパ球と呼ばれる免疫細胞が集まっており、異物が侵入すると、これらの細胞が活性化して異物を攻撃し、排除しようとします。この免疫反応の過程で、リンパ節に炎症が起こり、腫れが生じることがあります。風邪などをひいた際に、首や顎の下あたりが腫れるのを経験した方もいるのではないでしょうか。これは、リンパ節が活発に働いている証拠です。通常、このような炎症性の腫れは、原因となる感染症が治まると自然と消えていきます。しかし、瘰癧の場合は、炎症が長引いたり、治ったと思っても繰り返し腫れたりするのが特徴です。腫れ以外にも、痛みや熱っぽさ、全身のだるさなどの症状を伴うこともあります。瘰癧の原因は様々ですが、特に注意が必要なのは結核菌による感染です。結核菌によって引き起こされる瘰癧は、重症化しやすく、適切な治療を行わなければ、皮膚に穴が開いて膿が出てしまうこともあります。かつては、結核が瘰癧の主な原因でしたが、衛生環境の改善や栄養状態の向上により、近年では結核以外の細菌感染や、原因不明のものが多くなっています。首に腫れが続く場合は、自己判断せずに医療機関を受診し、適切な検査と治療を受けることが大切です。瘰癧は早期に発見し、適切な治療を行えば、完治が期待できる病気です。気になる症状がある場合は、早めに専門医に相談しましょう。