その他 東洋医学から見る漏:その原因と治療
東洋医学では、「漏」とは、体にとって大切な「精気」や潤いを与える「津液」、そして血液といったものが、体外に流れ出てしまう状態を指します。これは、体の中に留まるべきものが、何らかの原因でうまく留まれず、出て行ってしまうことを意味します。西洋医学の考え方で例えるならば、長く続く分泌物や排泄物の異常と重なる部分があります。具体的には、なかなか治まらない長引く下痢や、寝ている間に精液が出てしまう遺精、女性特有のおりものの異常、痔による出血、膿が出るできものからの分泌物などが「漏」にあたります。ここで重要なのは、こうした症状が一時的なものではなく、長く続く慢性的な状態であるということです。例えば、食べ過ぎや飲み過ぎで一時的に下痢になったという場合は、「漏」とは考えません。また、怪我をして一時的に出血することも「漏」ではありません。「漏」とは、体の根本的な力が弱まり、体を守る働きが衰えているために、体の中の大切なものが流れ出てしまう状態を指します。これは例えるならば、堤防が弱くなってしまい、水が少しずつ漏れ出てしまうような状態です。水が漏れ出てしまうのは、堤防に穴が空いている、つまり目に見える部分だけの問題ではなく、堤防全体の強度が落ちてしまっていることが根本的な原因です。このように、「漏」は単なる表面的な症状ではなく、体の奥深い部分での不調、生命力の低下を示す重要なサインなのです。東洋医学では、この「漏」の状態を改善するために、体の根本的な力を取り戻す治療を行います。体質や症状に合わせて、体に良い食べ物や飲み物、生活習慣の改善、そして漢方薬などを用いて、体全体の調子を整え、「漏」を止めていくのです。
