その他 体質と健康:東洋医学からの視点
生まれ持った気質や育ってきた環境によって、一人ひとりの身体には個性があると考えられています。これを体質と言います。東洋医学では、この体質は健康状態や病気のなりやすさ、そして治療の進め方にも大きく関わると考えています。体質は、骨格や筋肉といった見た目だけでなく、心の持ち方や考え方の癖、感情の揺れ動き方なども含めた、その人全体の姿を表します。同じ病気にかかっても、体質によって症状の出方や治り方が違います。例えば、風邪をひいた時、熱が出やすい人もいれば、咳が出やすい人もいます。これは体質の違いによるものと考えられます。体質は、親から受け継いだ遺伝的な要素と、日々の暮らし方や周りの環境といった後天的な要素の両方で作られます。生まれたときから持っている性質と、成長する中で培われる性質が複雑に絡み合って、その人の体質を形作っているのです。体質は変わるものではないと思われがちですが、暮らし方や環境が変われば、体質も少しずつ変化していくことがあります。例えば、冷えやすい体質の人が、毎日温かいお風呂に入り、体を温める食べ物を積極的に摂るようにすれば、冷えを感じにくくなることがあります。また、ストレスをためやすい体質の人が、ゆったりと過ごす時間を作る、趣味に没頭するなど、ストレスを上手に解消する方法を見つけることで、心も体も楽になることがあります。このように、体質は生まれ持ったものだけでなく、日々の心がけや暮らし方によって変化していく可能性を秘めているのです。東洋医学では、その人の体質をしっかりと見極め、体質に合った養生法を指導することで、健康を保ち、病気を予防することを目指します。一人ひとりの体質に合わせた、オーダーメイドの健康管理と言えるでしょう。
