その他 東洋医学における『飲』の理解
東洋医学では、体の中に水が過剰に溜まり、停滞している状態を『飲』と呼びます。これは、ただ水が溜まっているという単純な状態ではなく、体内で水のめぐりが悪くなり、正常な働きが失われた状態を指します。まるで、体に不要な水が溢れ出ているような、そんな状態を思い浮かべていただくと分かりやすいかもしれません。この『飲』は、様々な体の不調の根本原因となることが多く、見過ごせないものです。西洋医学では『体液貯留』と呼ばれることもあります。では、一体なぜ『飲』は起こるのでしょうか。その原因は一つではなく、様々な要素が複雑に絡み合っています。例えば、冷たいものを摂り過ぎて体が冷えたり、必要以上の水分を一度にたくさん摂取したり、疲れが溜まっている、あるいは栄養が偏っているなども、飲を引き起こす要因と考えられています。また、生まれ持った体質や普段の生活の仕方、周りの環境なども影響します。そのため、『飲』が生じた場合は、その根本原因を探ることがとても大切です。『飲』は、体に必要な水分が適切に巡らず、不要な水分が停滞している状態です。東洋医学では、この状態は体全体のバランスが崩れた結果だと考えます。これは、西洋医学の水分代謝とは異なる視点です。西洋医学では、水分代謝の異常として捉えますが、東洋医学では体全体の調和が乱れた結果として捉えるのです。ですから、東洋医学では、水分代謝だけに注目するのではなく、体全体のバランスを整えることで『飲』の症状を改善していきます。体全体の調和を取り戻すことで、滞っていた水のめぐりも正常化し、健康な状態へと導くことができるのです。
