速い脈拍:數脈とは?

東洋医学を知りたい
先生、『数脈』ってどういう意味ですか?脈拍が多いってことでしょうか?

東洋医学研究家
はい、その通りです。脈拍が多いことを意味します。具体的には、医師が一度息を吸って吐く間に、脈が5回以上、あるいは6回以上打つ脈のことを『数脈』と言います。

東洋医学を知りたい
なるほど。5回以上と6回以上で何か違いはあるのですか?

東洋医学研究家
文献によって基準が異なる場合があるため、5回以上とする場合と6回以上とする場合があります。いずれにしても、平常時よりも脈拍が速い状態を表していると考えてください。脈拍が速くなる原因としては、発熱や運動など様々なものがあります。
數脈とは。
東洋医学では、脈拍が速い状態を『数脈』と呼びます。これは、お医者さんが一度息を吸って吐く間に、脈が5回から6回以上打つことを指します。つまり、脈拍が速すぎる状態のことです。
數脈の定義

數脈とは、東洋医学の脈診において、医師が一度息を吸って吐く間に脈拍が五回から六回以上触れる状態を指します。これは、速い脈と表現されます。脈拍は心臓の鼓動を反映しており、全身状態をみる上で重要な手がかりとなります。
普段息を止めていない時の脈拍が速い場合は、体の中で何らかの異変が起きていると考えられます。この速い脈は、熱が体にこもっている状態を示唆していることが多いです。熱がこもる原因は様々で、風邪などの感染症や、体の中の水分が不足している状態、精神的な緊張、激しい運動の後などが挙げられます。また、痛みを伴う場合もあります。
數脈は、それだけで現れることもありますが、他の脈の状態と組み合わさって現れることもあります。例えば、脈が速くて力強い場合や、速くて浮いている場合などです。このような場合は、より複雑な体の状態を示している可能性があり、より詳しい診察が必要となります。
脈診は、患者さんの状態を様々な角度から見て判断するために用いられます。數脈は重要な手がかりの一つですが、他の症状や体全体のバランスなども合わせて診断することが大切です。例えば、顔色、舌の状態、体の冷え、食欲、睡眠の状態などを総合的に見て判断します。そして、患者さん一人ひとりに合わせた治療方針を立てていきます。速い脈だからといって必ずしも悪い状態とは限りません。東洋医学では、脈診は体からの大切なメッセージと考え、その背後にある原因を探り、根本的な治療を目指します。

數脈が現れる原因

數脈とは、脈拍が速く、1分間に100回以上になる状態を指します。この數脈が現れる原因は様々ですが、大きく分けて健康な状態でも起こる生理的な原因と、病気によって起こる病的な原因の二つに分けられます。生理的な原因としては、激しい運動の後や強い精神的な興奮、緊張、不安などが挙げられます。例えば、激しい運動をした直後には、体に多くの酸素を送り込む必要が生じるため、心臓が活発に動いて脈拍が速くなります。また、会議での発表や試験など、精神的に緊張したり興奮したりする場面でも、同様に脈拍が速くなることがあります。熱い食べ物や飲み物を摂った後、サウナや熱いお風呂に入った後にも一時的に脈が速くなることがあります。これは、体温が上昇することで血行が促進され、脈拍も速くなるためです。
一方、病的な原因としては、発熱、貧血、甲状腺機能亢進症、不整脈、心不全など、様々な病気が考えられます。発熱時には、体温を下げるために体の代謝が活発になり、脈拍も速くなります。貧血の場合は、体内の赤血球が不足することで酸素運搬能力が低下し、それを補うために心臓が活発に動いて脈拍が速くなります。甲状腺機能亢進症は、甲状腺ホルモンが過剰に分泌されることで代謝が亢進し、脈拍が速くなる病気です。また、不整脈は心臓の拍動のリズムが乱れる病気で、心不全は心臓のポンプ機能が低下する病気であり、これらの病気も數脈を引き起こすことがあります。特に、安静にしているにも関わらず常に脈が速い場合は、何らかの病気が隠れている可能性が高いため、医療機関の診察を受けることが大切です。自己判断で放置すると、病状が悪化する恐れがあります。また、數脈に加えて、動悸、息切れ、めまい、胸の痛みなどの症状がある場合は、速やかに医療機関を受診することが重要です。
| 原因の分類 | 具体的な原因 | 説明 |
|---|---|---|
| 生理的な原因 | 激しい運動 | 体に多くの酸素を送り込む必要が生じるため、心臓が活発に動いて脈拍が速くなる。 |
| 精神的な興奮、緊張、不安 | 会議での発表や試験など、精神的に緊張したり興奮したりする場面。 | |
| 熱い食べ物、飲み物 | 体温が上昇することで血行が促進され、脈拍も速くなる。 | |
| サウナ、熱いお風呂 | 体温が上昇することで血行が促進され、脈拍も速くなる。 | |
| 病的な原因 | 発熱 | 体温を下げるために体の代謝が活発になり、脈拍も速くなる。 |
| 貧血 | 体内の赤血球が不足することで酸素運搬能力が低下し、それを補うために心臓が活発に動いて脈拍が速くなる。 | |
| 甲状腺機能亢進症 | 甲状腺ホルモンが過剰に分泌されることで代謝が亢進し、脈拍が速くなる病気。 | |
| 不整脈 | 心臓の拍動のリズムが乱れる病気。 | |
| 心不全 | 心臓のポンプ機能が低下する病気。 |
數脈の診断方法

東洋医学における數脈の診断は、主に脈診によって行われます。これは、患者さんの手首の橈骨動脈に指を当て、脈の様子を探ることです。脈診は、単に脈の速さ(脈拍数)を測るだけでなく、脈の強弱、リズム、流れ、深さ、そして脈拍の幅の広狭など、様々な要素を総合的に判断します。まるで川の流れを読むように、脈の様々な様相から患者さんの体の状態を把握しようとします。
數脈とは、脈拍数が速い状態を指します。具体的には、医師が一回息を吸って吐く間に、患者さんの脈が五回から六回以上触れる場合を數脈と診断します。これは、安静時の脈拍数で言えば、一分間に九〇回以上になることが多いです。しかし、脈拍数は年齢や体質、その日の体調によっても変化します。子供は大人よりも脈拍数が速く、活動後は誰でも脈拍数が上がります。ですから、數脈の診断は、単に脈拍数だけでなく、他の脈象の特徴や患者さんの全体像を踏まえて行う必要があります。
脈診は、医師の長年の経験と繊細な指先の感覚が求められる熟練の技術です。同じ患者さんでも、時間帯や体調によって脈の様子は微妙に変化します。そのため、脈診を行う医師の経験と洞察力が診断結果を大きく左右します。また、脈診は医師の主観的な判断に頼る部分も大きいため、他の診断方法、例えば舌診や腹診などと組み合わせて、総合的に判断することが大切です。さらに、現代医学の検査方法も参考にしながら、患者さんにとってより良い治療法を探ることが重要です。
| 診断方法 | 詳細 | 診断基準 | 留意点 |
|---|---|---|---|
| 脈診(數脈) | 橈骨動脈に触れ、脈の速さ、強弱、リズム、流れ、深さ、幅などを総合的に判断する。 | 医師の一呼吸の間(吸って吐く)に脈が5,6回以上触れる(安静時脈拍数90回/分以上) | 年齢、体質、体調、医師の経験、主観に影響されるため、他の診断方法(舌診、腹診、現代医学検査)と組み合わせて総合的に判断する。 |
數脈の治療法

速い脈拍、いわゆる數脈は、健康状態を反映する重要な指標です。その治療は、原因の特定から始まります。一時的な興奮や運動など、生理的な要因で脈が速くなっている場合は、安静にすることで自然と落ち着きます。深く息を吸ってゆっくりと吐き出す腹式呼吸は、心身をリラックスさせ、脈拍を安定させる効果があります。ぬるめのお湯にゆっくりとつかることも、心身を和らげ、脈拍を落ち着かせるのに役立ちます。
しかし、病気が原因で數脈が出ている場合は、その根本的な病気を治療しなければなりません。例えば、高熱が出ている場合は、熱を下げるための薬を服用する必要があります。甲状腺の働きが亢進している場合は、甲状腺ホルモンの分泌を抑える薬が必要になります。これらの薬は、医師の指示に従って正しく服用することが大切です。自己判断で薬を服用したり、途中で服用をやめたりすると、病気を悪化させる危険性があります。
東洋医学では、數脈は心や肝の不調と密接に関係していると捉えます。心の働きが活発になりすぎている状態や、肝の働きがスムーズでない状態が數脈を引き起こすと考えます。このような場合、体質や症状に合わせた漢方薬を使用したり、ツボに鍼やお灸で刺激を与える鍼灸治療を行うことがあります。これらの治療は、心と体のバランスを整え、脈拍を正常な状態に戻すことを目指します。
數脈を感じた場合は、自己判断せずに医療機関を受診し、専門家の診断を受けることが重要です。医師は脈の状態だけでなく、様々な検査結果や症状を総合的に判断して原因を特定し、適切な治療方針を決定します。根本原因に合わせた治療を行うことで、數脈の症状を改善し、健康な状態を取り戻すことができます。
| 數脈の原因 | 対処法 | 東洋医学的見解 |
|---|---|---|
| 一時的な興奮や運動などの生理的要因 | 安静、腹式呼吸、ぬるめの入浴 | – |
| 高熱などの病気 | 医師の指示に従った薬物療法(解熱剤など) | – |
| 甲状腺機能亢進症 | 医師の指示に従った薬物療法(甲状腺ホルモン抑制剤など) | – |
| 心や肝の不調 | 漢方薬、鍼灸治療 | 心の働きが活発になりすぎている状態、肝の働きがスムーズでない状態 |
日常生活での注意点

数脈は、脈が速く打つ状態を指し、健康に不安を抱える方も少なくありません。この数脈を未然に防ぎ、また既に数脈の症状がある場合は改善するために、日々の暮らしの中で気を付けるべき点がいくつかあります。
まず規則正しい生活習慣を心がけましょう。毎日同じ時間に寝起きし、食事をし、活動することで、体のリズムが整い、数脈の予防につながります。特に質の良い睡眠を十分な時間確保することは重要です。睡眠時間が不足すると、体を休ませることができず、自律神経のバランスが乱れ、脈が速くなる原因となります。大人の場合、少なくとも7時間から8時間の睡眠時間を確保するようにしましょう。
次にバランスの良い食事を摂ることも大切です。様々な食品を組み合わせて、体に必要な栄養をしっかりと補給することで、数脈の原因となる貧血などの病気を防ぐことができます。特に貧血は数脈と密接な関係があるため、ひじきやほうれん草などの鉄分、レバーや魚介類などのビタミンB12を積極的に摂るように心掛けましょう。
体を動かすことも健康維持には重要ですが、激しい運動は避け、適度な運動を心がけてください。激しい運動は心拍数を急激に上昇させ、数脈を悪化させる可能性があります。ウォーキングや軽い体操など、自分の体に負担がかかり過ぎない運動を選びましょう。
現代社会において、ストレスは避けられないものですが、過剰なストレスは数脈を誘発する大きな要因となります。ストレスをため込まないよう、趣味の時間を楽しんだり、ゆったりと湯船に浸かるなど、自分なりのリラックス方法を見つけることが大切です。
最後に、刺激物となる嗜好品にも注意が必要です。コーヒーや緑茶に含まれるカフェイン、お酒に含まれるアルコールは、一時的に脈拍数を増加させる作用があります。数脈の症状がある場合は、これらの摂取量を控えるように心がけましょう。
これらの点に注意し、健やかな毎日を送るようにしましょう。
| カテゴリー | 具体的な対策 | 詳細説明 |
|---|---|---|
| 生活習慣 | 規則正しい生活 | 毎日同じ時間に寝起き、食事、活動することで体のリズムを整える。特に、7~8時間の質の良い睡眠を確保する。 |
| 食事 | バランスの良い食事 | 様々な食品を組み合わせて栄養を補給し、貧血などの病気を予防する。鉄分(ひじき、ほうれん草など)、ビタミンB12(レバー、魚介類など)を積極的に摂取する。 |
| 運動 | 適度な運動 | 激しい運動は避け、ウォーキングや軽い体操など、体に負担がかかり過ぎない運動を選ぶ。 |
| ストレス | ストレス管理 | 趣味、入浴など、自分なりのリラックス方法を見つけ、ストレスをため込まない。 |
| 嗜好品 | 刺激物の摂取量を控える | コーヒー、緑茶(カフェイン)、お酒(アルコール)などの摂取量を控える。 |
まとめ

速い脈拍は、東洋医学では「数脈」と呼ばれ、医師が息を一度吸って吐く間に脈が五回から六回以上打つ状態を指します。これは、現代医学でいう「頻脈」にあたり、様々な要因が考えられます。
まず、体に異常がない場合でも、激しい運動の後や興奮、緊張している時などは脈拍が速くなります。また、気温が高い時や熱いものを飲食した際にも一時的に脈が速くなることがあります。これらは自然な反応で、しばらく安静にすれば脈は落ち着きます。
一方で、病気によって数脈が現れることもあります。熱がある時や貧血の状態、甲状腺の働きが活発になりすぎた時などです。また、心臓の拍動のリズムが乱れる不整脈や、心臓の働きが弱まる心不全も数脈の原因となります。数脈はこれらの病気のサインである可能性があるため、注意が必要です。
東洋医学では、医師が指先で脈を診る脈診によって数脈を診断します。現代医学では、心臓の動きを電気的に記録する心電図検査や、血液の状態を調べる血液検査などを行います。
数脈への対処法は、その原因によって大きく異なってきます。病気が原因の場合は、その病気を治療することが必要です。例えば、甲状腺の病気が原因であれば、甲状腺の働きを抑える薬を用います。
病気が原因ではない場合、日常生活を見直すことが重要です。毎日同じ時間に寝起きし、栄養バランスの良い食事を摂り、適度な運動を心がけましょう。また、ストレスを溜め込まないように、自分なりの方法で発散することも大切です。さらに、コーヒーや緑茶などに含まれるカフェインや、お酒の飲み過ぎにも注意が必要です。
数脈は体からの重要な知らせです。脈が速いと感じたら、軽く考えずに、早めに医師に相談し、適切な助言を受けるようにしましょう。自己判断で対処せず、専門家の意見を聞くことが大切です。
| 項目 | 説明 |
|---|---|
| 東洋医学での名称 | 数脈 (医師が息を一度吸って吐く間に脈が五回から六回以上) |
| 現代医学での名称 | 頻脈 |
| 正常な原因 | 激しい運動の後、興奮、緊張、気温が高い時、熱いものを飲食した際 |
| 病的な原因 | 発熱、貧血、甲状腺機能亢進症、不整脈、心不全 |
| 東洋医学的診断法 | 脈診 (医師が指先で脈を診る) |
| 現代医学的診断法 | 心電図検査、血液検査 |
| 対処法 (病気の場合) | 原因となる病気を治療 (例: 甲状腺機能亢進症の場合は甲状腺の働きを抑える薬) |
| 対処法 (病気でない場合) | 生活習慣の見直し (規則正しい生活、栄養バランスの良い食事、適度な運動、ストレス発散、カフェイン・アルコール摂取制限) |
| その他 | 数脈は体からの重要な知らせ。自己判断せず、医師に相談。 |
