視岐:ものが二重に見える訳

視岐:ものが二重に見える訳

東洋医学を知りたい

先生、『視岐』ってどういう意味ですか?漢字から何となく想像はつくのですが、はっきりとした意味が知りたいです。

東洋医学研究家

『視岐』は、見ている物が2つにダブって見えることを指す東洋医学の用語だよ。例えば、物が2つに見えたり、同じ物がぶれて重なって見えるといった症状だね。

東洋医学を知りたい

なるほど。視力が下がった時のような、物がぼやけて見えるのとは違うのですか?

東洋医学研究家

そうだね。視力が下がると、遠くの物がはっきりと見えなかったりするけど、『視岐』の場合は、物が2つに見えたり、重なって見えたりする点が異なるね。視界全体がぼやけるのではなく、物が複数に見えてしまうんだ。

視岐とは。

東洋医学では、物が二つにだぶって見えることを『視岐』といいます。

視岐とは何か

視岐とは何か

視岐とは、物が一つであるにもかかわらず、それが二つに映って見えてしまう状態のことを指します。まるで複写されたかのように、同じ形が並んで見えたり、上下にずれて見えたり、時には斜めにずれて見えることもあります。この見え方の違いは、視岐を引き起こしている原因によって実に様々です。

視岐は、一時的なものから長く続くものまで、その背後にある原因も多岐にわたります。たとえば、過労や睡眠不足などによる目の疲れが原因で一時的に視岐が起こる場合もあれば、目の病気や脳の病気といった、より深刻な病気が隠されている場合もあります。視岐そのものは病気ではありません。何らかの原因があって現れる症状の一つなのです。そのため、視岐を自覚した時は、その根本原因を突き止めることが何よりも重要になります。

視岐の原因は、単なる目の疲れから、重大な病気の兆候まで、実に様々な可能性が考えられます。たとえば、近視や遠視、乱視といった屈折異常が原因で視岐が起こることもありますし、白内障や緑内障、角膜の病気といった目の病気が原因となることもあります。また、脳腫瘍や脳卒中、多発性硬化症など、脳神経系の病気が原因で視岐が現れるケースもあります。

目の疲れなど、比較的軽い原因であれば、休息をとることで自然と症状が治まることもありますが、重大な病気が隠されている可能性もあるため、決して自己判断はせず、速やかに眼科医の診察を受けることが大切です。視岐を放置すると、症状が悪化したり、原因となっている病気が進行する可能性も否定できません。早期発見、早期治療のためにも、少しでも異変を感じたら、すぐに専門医に相談するようにしましょう。

視岐とは何か

視岐の種類

視岐の種類

目は心の窓とも呼ばれ、外界からの情報を脳に伝える大切な役割を担っています。ものが二重に見える「視岐」は、眼の異常を知らせる重要な兆候です。視岐には大きく分けて二つの種類があります。一つは片方の目で起こる単眼性視岐、もう一つは両方の目で起こる両眼性視岐です。単眼性視岐は、片方の目を閉じると二重に見える症状が消えるのが特徴です。これは、光が眼球に入る過程で屈折異常を起こし、網膜に像が正しく結像されないことが原因です。たとえば、角膜の形がいびつな乱視や、水晶体が濁る白内障、角膜に傷がある場合などが考えられます。また、網膜剥離のように、網膜自体に異常がある場合も単眼性視岐が生じることがあります。これらの単眼性視岐は、原因となっている眼の異常を治療することで改善が見込めます。一方、両眼性視岐は、どちらの目を閉じても二重に見え続けることが特徴です。これは、両眼の協調運動がうまくいかず、それぞれの目で見た像が脳で一つに統合されないことが原因です。例えば、眼球の動きをコントロールする筋肉に麻痺がある眼筋麻痺や、両眼の位置がずれる斜視などが挙げられます。また、甲状腺の異常で眼球が突出する甲状腺眼症や、神経と筋肉の伝達に異常が生じる重症筋無力症なども、両眼性視岐を引き起こすことがあります。さらに、脳腫瘍など、脳に異常がある場合も両眼性視岐の症状が現れることがあります。このように、両眼性視岐は単眼性視岐に比べて、より深刻な病気が隠れている可能性があります。視岐は、見え方に違和感を感じるだけでなく、日常生活にも支障をきたすことがあります。視界が不安定になることで、歩行や運転、読書や作業などに困難が生じる場合もあります。そのため、少しでもものが二重に見える場合は、早めに眼科を受診することが大切です。自己判断で放置せず、専門医による適切な検査と診断を受けることで、原因に応じた適切な治療を受けることができます。早期発見、早期治療が視機能の維持、そして健康な生活を送る上で重要です。

種類 症状 原因 治療
単眼性視岐 片方の目を閉じると二重に見える症状が消える
  • 角膜の異常(乱視、傷など)
  • 水晶体の異常(白内障など)
  • 網膜の異常(網膜剥離など)
原因となっている眼の異常を治療
両眼性視岐 どちらの目を閉じても二重に見え続ける
  • 眼筋麻痺
  • 斜視
  • 甲状腺眼症
  • 重症筋無力症
  • 脳腫瘍など
原因となっている病気を治療

視岐の検査方法

視岐の検査方法

視岐、つまり物が二重に見えるという症状は、様々な原因が考えられるため、検査によってその原因を突き止めなければなりません。視岐の検査では、まず患者さんとの問診から始まります。いつ頃から物が二重に見え始めたのか、どの程度二重に見えるのか、また、他に何か症状があるのか、他に持病があるのかなどを詳しく伺います。

問診の後は、幾つかの検査を行います。視力検査では、どのくらい視力が落ちているのか、視界がぼやけるといった症状がないか、乱視があるかなどを調べます。視力が落ちている場合は、その程度を正確に把握することが大切です。また、乱視も視岐の原因となることがありますので、注意深く検査を行います。

眼球運動検査では、眼球の動き方や、眼球を動かす筋肉の働きを調べます。眼球の動きがスムーズか、眼球を動かす筋肉に麻痺がないか、麻痺がある場合はどの程度なのかなどを確認します。眼球の動きに異常があると、物が二重に見えることがあります。

眼圧検査では、眼球内の圧力を測定します。眼圧が高い状態が続くと緑内障といった病気を引き起こす可能性があり、緑内障も視岐の原因の一つとして考えられます。

これらの検査に加えて、場合によっては更に詳しい検査が必要となることもあります。例えば、頭の中の状態を詳しく調べるために、コンピューター断層撮影(CT検査)や磁気共鳴画像法(MRI検査)といった画像検査を行うこともあります。これらの検査によって、脳に腫瘍ができていないか、血管に異常がないかなどを調べます。脳の病気も視岐の原因となることがあるため、必要に応じてこれらの検査を行います。

視岐の検査は、ほとんど痛みを伴うことはありません。安心して検査を受けて下さい。これらの検査結果を総合的に判断し、視岐の原因を特定し、適切な治療方針を決定します。

検査項目 検査内容 目的
問診 症状の発生時期、程度、他の症状や持病の有無などを確認 原因の特定
視力検査 視力低下、ぼやけ、乱視の有無などを確認 視力低下の程度、乱視の有無を確認
眼球運動検査 眼球の動き、眼球を動かす筋肉の働きを確認 眼球運動の異常、筋肉麻痺の有無や程度を確認
眼圧検査 眼球内の圧力を測定 緑内障などの有無を確認
CT検査、MRI検査 脳の状態を画像で確認 脳腫瘍、血管異常などの有無を確認

視岐の治療法

視岐の治療法

視岐とは、物が二重に見える症状のことです。視界に物が二つ映るため、日常生活に大きな不便をきたします。視岐の原因は様々で、原因によって治療法も異なってきます

まず、目が正しく光を屈折させないために起こる屈折異常が原因の場合、眼鏡やコンタクトレンズを用いて光の屈折を調整することで、視岐を改善することができます。自分に合った度の眼鏡やコンタクトレンズを選ぶことが大切です。

次に、両目の視線が正しく一点で交わらない斜視が原因である場合、プリズム眼鏡を用いることで、視線を一点に集めるように光を屈折させ、視岐を改善することができます。場合によっては、手術によって眼の位置を調整することもあります。

眼を動かす筋肉が麻痺する眼筋麻痺が原因の場合は、麻痺を引き起こしている根本的な病気を治療することが重要です。例えば、脳卒中や糖尿病などが原因で眼筋麻痺が起こっている場合は、これらの病気を治療することで視岐も改善することが期待できます。また、筋肉を弛緩させる作用のある薬剤を注射することで、麻痺した筋肉の動きを調整し、視岐を和らげる方法もあります。

脳にできた腫瘍などの病気が原因で視岐が起こる場合は、腫瘍を取り除く手術や、放射線を照射する治療、薬を用いた治療など、原因となっている病気に合わせた治療を行います。

視岐は、日常生活に支障をきたすだけでなく、放置すると原因となっている病気が悪化してしまう可能性があります。少しでも物が二重に見えるなどの異変を感じたら、すぐに眼科を受診し、早期発見、早期治療に努めることが大切です。

原因 治療法
屈折異常 眼鏡、コンタクトレンズ
斜視 プリズム眼鏡、手術
眼筋麻痺 根本的な病気の治療、筋肉を弛緩させる薬剤の注射
脳腫瘍 腫瘍摘出手術、放射線治療、薬物治療

日常生活での注意点

日常生活での注意点

視岐は、物が二重に見える症状で、日常生活に様々な支障をきたすことがあります。視岐の症状がある場合、安全で快適な生活を送るために、いくつかの点に注意が必要です。まず、運転は大変危険ですので、絶対に控えましょう。視界が二重になると、距離感を正しく掴むことが難しくなり、事故につながる危険性が非常に高まります。公共交通機関を利用したり、家族や友人に運転を頼むなど、安全な方法で移動するようにしましょう。

また、階段の上り下りや、段差のある場所での歩行にも十分注意が必要です。視界が不安定なため、段差につまずいたり、踏み外したりして転倒する危険性があります。階段では必ず手すりを使用し、足元をよく確認しながらゆっくりと移動しましょう。段差のある場所では、杖を使う、靴底が滑りにくい靴を履く、周囲の人に付き添ってもらうなどの対策も有効です。

読書やパソコン作業、裁縫など、目を長時間使う作業は、視岐の症状を悪化させる可能性があります。これらの作業を行う場合は、30分ごとに10分程度の休憩を挟むなど、目に負担をかけすぎないように気を付けましょう。また、画面の明るさを調整したり、周囲の照明を適切に調整するなど、目の疲れを軽減するための工夫も大切です。

屋外の明るい場所では、光が刺激となって視岐の症状が悪化することがあります。日中の外出時には、つばの広い帽子やサングラスなどを着用して、まぶしさを軽減しましょう。さらに、定期的に眼科を受診し、医師の診察を受けることも重要です。視岐の原因を特定し、適切な治療を受けることで、症状の改善や悪化の防止につながります。医師の指示に従い、きちんと治療を続けましょう。

注意事項 詳細
運転の禁止 視界が二重になり距離感をつかみにくくなるため、事故の危険性が高まります。公共交通機関の利用、家族や友人への依頼など、安全な移動手段を選びましょう。
階段・段差への注意 視界の不安定さから転倒の危険性があります。手すりの使用、足元の確認、杖の使用、滑りにくい靴の着用、付き添いを依頼するなどの対策をしましょう。
長時間作業の休憩 読書やパソコン作業、裁縫などは視岐の症状を悪化させる可能性があります。30分ごとに10分程度の休憩を挟むなど、目に負担をかけすぎないようにしましょう。画面の明るさや周囲の照明の調整も有効です。
屋外での対策 明るい場所では光が刺激となり症状が悪化することがあります。つばの広い帽子やサングラスでまぶしさを軽減しましょう。
定期的な眼科受診 視岐の原因特定と適切な治療のために、定期的に眼科を受診し、医師の指示に従い治療を続けましょう。