病気の三つの原因:東洋医学の考え方

東洋医学を知りたい
先生、『三因』って東洋医学の用語がよくわからないのですが、教えていただけますか?

東洋医学研究家
はい。『三因』とは、簡単に言うと病気になる原因を大きく3つに分けて考えたものです。大きく分けて、『外因』『内因』『不内外因』の3つがあります。外感とも呼ばれる『外因』は、例えば風邪や暑さ寒さなど、外から体に影響を与えるものです。わかりますか?

東洋医学を知りたい
はい、外からの影響ですね。暑さで熱中症になったり、冬に寒さで風邪をひいたりするのは『外因』ですね。では、『内因』というのは?

東洋医学研究家
そうです。『内因』は体の内側からくる原因です。例えば、怒りや悲しみ、喜びなどの感情の起伏や、生まれつきの体質などがこれにあたります。最後に『不内外因』ですが、これは外因と内因の両方、もしくはどちらにも属さない原因のことです。例えば、ケガや虫刺され、食あたりなどが挙げられます。
三因とは。
東洋医学で使われている『三因』という言葉について説明します。『三因』とは、昔から病気の原因を三つの種類に分けて考える方法のことです。具体的には、体の外からの影響で起こるもの、体の中の状態が原因で起こるもの、そして体の外と中の両方に関わるもの、の三つです。この三つの分類は、英語では『threecategoriesofcausesofdisease』とも言われています。
三つの原因

人はなぜ病気になるのでしょうか。東洋医学では、その原因を大きく三つに分け、外因、内因、不内外因と呼びます。これらを詳しく見ていくことで、病気の成り立ちや、健康な暮らしを送るためのヒントが見えてきます。
まず、外因とは、文字通り体の外からやってくる原因のことです。例えば、風邪(ふうじゃ)や暑さ寒さといった気候の変化や、流行り病などがこれに当たります。これらは私たちの体に直接影響を与え、様々な不調を引き起こします。季節の変わり目に体調を崩しやすいのは、この外因の影響を受けやすいからです。ですから、普段から衣服で体温調節をしたり、栄養のある食事を摂ったりして、外からの影響に負けない体づくりを心がけることが大切です。
次に内因は、心の状態や生まれつきの体質など、体の中から生じる原因です。過剰な喜びや怒り、悲しみ、心配事、恐怖といった感情の乱れは、体の中の流れを滞らせ、病気を引き起こすことがあります。また、両親から受け継いだ体質も内因の一つです。生まれつき特定の臓腑が弱いなど、体質は人それぞれ違います。自分の体質を理解し、それに合わせた生活を送ることが健康維持に繋がります。
最後に、不内外因は、外因とも内因とも言い切れない原因です。具体的には、けがや虫刺され、食べ過ぎ、飲み過ぎ、運動不足、睡眠不足などが挙げられます。これらは、必ずしも病気の原因とは限りませんが、体のバランスを崩し、病気にかかりやすくする要因となります。日々の生活習慣を見直し、規則正しい生活を心がけることで、これらの原因から身を守ることができます。
このように、病気の原因は一つとは限りません。様々な原因が複雑に絡み合って、私たちの体に影響を与えています。東洋医学では、これらの原因を総合的に判断し、一人ひとりに合った治療法を見つけていきます。そして、病気を治すだけでなく、病気になりにくい体をつくることを目指すのです。

外から来る要因

東洋医学では、病気の原因を内因、外因、不内外因の三つに大きく分けて考えます。この中で、外因とは文字通り、体の外からやってくる病気の原因となるもののことを指します。具体的にはどのようなものがあるのか、詳しく見ていきましょう。
まず、六淫と呼ばれるものがあります。これは、風、寒、暑、湿、燥、火(熱)の六つの気候の変化を指します。これらは、自然界に存在するもので、私たちの体に様々な影響を与えます。例えば、風の邪は、春の季節に多く、頭痛や発熱、体の痛みなどを引き起こします。寒い時期に体が冷えれば、寒邪の影響で関節痛や腹痛などが起こりやすくなります。また、夏の暑さによって引き起こされるのが暑邪で、熱中症や脱水症状などの原因となります。湿気の多い時期には湿邪が体に侵入しやすく、体が重だるくなったり、食欲不振になったりします。乾燥した空気は燥邪となり、皮膚や喉の乾燥、空咳などを引き起こします。そして、火のように熱すぎるものは火邪と呼ばれ、高熱や炎症などを引き起こします。
六淫以外にも、疫疠(えきれい)と呼ばれるものがあります。これは、現代医学でいうところのウイルスや細菌にあたり、風邪やインフルエンザ、麻疹(はしか)など、人から人へとうつる感染症を引き起こします。これらは目に見えない小さなものが原因であるため、普段から衛生面に気を配ることが重要です。
さらに、外傷も外因の一つです。これは、転んだり、打撲したりといった物理的な怪我のことを指します。骨折や切り傷、捻挫なども外傷に含まれます。
これらの外因から身を守るためには、日頃から生活習慣に気を配り、体の抵抗力を高めることが大切です。例えば、季節の変化に合わせて衣服を調整したり、バランスの良い食事を摂ったり、十分な睡眠をとるなど、基本的な生活習慣をしっかりと守ることが重要です。また、適度な運動をすることで、体の機能を高め、外因への抵抗力を強めることができます。
東洋医学では、病気は体の内側と外側の両面から影響を受けて起こると考えます。外因への理解を深め、適切な対策をとることで、健康な毎日を送る助けとなるでしょう。

内側から来る要因

東洋医学では、病気の原因を内側から来るものと外側から来るものに分けて考えます。内側から来る要因、いわゆる内因とは、七情と呼ばれる喜、怒、憂、思、悲、恐、驚の七つの感情の乱れを指します。これらの感情は、精神活動の正常な表れではありますが、過度になったり、長く続いたりすると、気の流れを阻害し、臓腑の働きを乱し、病気を引き起こすと考えられています。
例えば、怒りは気を上昇させ、肝の働きを損ない、めまいや頭痛、顔のほてりなどを引き起こすことがあります。また、心配や不安、考えすぎは気を消耗させ、脾の働きを弱め、食欲不振や消化不良、下痢などを引き起こすことがあります。悲しみや憂いは肺の働きを阻害し、呼吸器系の不調や気分の落ち込みにつながることがあります。さらに、驚きや恐怖は腎の働きを弱め、耳鳴りやめまい、動悸などの症状が現れることがあります。
これらの感情の乱れ以外にも、過労や睡眠不足、不摂生な食事なども内因として捉えられます。体の回復を促す睡眠が不足すると、気血の生成が滞り、免疫力が低下し、病気にかかりやすくなります。暴飲暴食や栄養バランスの偏った食事は、胃腸に負担をかけ、消化吸収機能を低下させ、様々な不調の原因となります。
内因による病気の予防には、感情のバランスを整え、精神的な安定を保つことが大切です。ゆったりとした気持ちで過ごす時間を取り、過度なストレスを避け、趣味やリラックスできる活動を楽しむことが重要です。また、規則正しい生活習慣を身に付け、十分な睡眠を確保し、バランスの取れた食事を心がけることも、内因から健康を守る上で欠かせません。心と体の調和を保つことで、病気になりにくい丈夫な体作りをしていきましょう。

外でも内でもない要因

人はなぜ病気になるのでしょうか。東洋医学では、その原因を大きく三つに分けて考えています。いわゆる「外感六淫(外からの影響)」、「内傷七情(体の中の変化)」、そして今回お話する「不内外因」です。
不内外因とは、文字通り、外から来るものでも、内から生じるものでもない、特殊な病気の原因を指します。具体的な例としては、思わぬ出来事による怪我や、意図せず口にしたものによる中毒、そして生まれ持った体質などが挙げられます。
例えば、道を歩いていて不慮の事故に巻き込まれ、骨折をしてしまったとしましょう。これは、風や寒さといった外感六淫の仕業ではありません。また、怒りや悲しみといった内傷七情によって骨が折れることもありません。このような場合、事故という、外でも内でもない出来事が病気の原因となるのです。これが不内外因にあたります。また、誤って毒キノコを食べてしまった場合も、これと同じ考え方で説明できます。キノコ自体は自然界に存在するもので、外邪の一つと考えられますが、意図せず口にしてしまったという点が、不内外因の特徴です。
さらに、生まれつき特定の病気にかかりやすい体質を持っている場合も、不内外因に分類されます。これは、両親から受け継いだもの、いわば先天的なものであり、外感六淫や内傷七情とは異なる視点から捉える必要があります。このような体質は、その人自身の持って生まれたものであり、自分でコントロールすることは難しいものです。
不内外因による病気は、その性質上、完全に防ぐことが難しい場合もありますが、日頃から安全に気を配り、正しい生活習慣を心がけることで、ある程度のリスクを減らすことは可能です。また、定期的に健康診断を受けることで、早期に病気を見つけ、早く治療を始めることに繋がります。自分の体質をよく理解し、自分に合った対策を立てることで、健康上の危険を少なくしていくことができるのです。
| 分類 | 説明 | 具体例 | 特徴 | 対策 |
|---|---|---|---|---|
| 不内外因 | 外因や内因ではなく、特殊な病気の原因 | 不慮の事故による怪我、誤食による中毒、先天的な体質 | 意図せず発生する、コントロールが難しい場合がある | 安全に気を配る、正しい生活習慣、定期的な健康診断、体質の理解 |
| 外感六淫: 風、寒さ、暑さ、湿気、乾燥、火のような外部からの影響 |
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| 内傷七情: 怒り、喜び、悲しみ、恐れ、驚き、思い悩むこと、恐怖といった内的感情の乱れ |
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原因への対処

東洋医学では、病気を治すうえで、その病の根っこにある原因に目を向けることが何よりも大切だと考えています。目に見える症状だけに囚われるのではなく、なぜその症状が現れたのか、その根本原因を探り当て、そこに対処することで、真の健康を取り戻せると信じているからです。
病の原因は大きく分けて、体の外から来るものと内から来るもの、そして外と内の両方から来るものがあります。外から来るもの、いわゆる外因とは、例えば風邪や冷え、暑さ、湿気、乾燥など、周りの環境や気候の変化によって体に不調をきたすものです。このような外因による病気の場合、まずは環境を整えることが大切です。冷えからくる症状であれば、温かいものを食べたり、衣服で体を温めたり、住環境を暖かく保つなどして、冷えを取り除くことで症状の改善を図ります。
内から来るもの、いわゆる内因とは、怒りや悲しみ、喜び、驚き、不安、恐れといった心の状態や、過労、不摂生といった生活習慣の乱れが原因となるものです。心の状態が乱れると、体の働きにも悪影響を及ぼし、様々な症状が現れます。このような内因による病気には、心の状態を整えることが重要です。ゆったりと過ごせる時間を作ったり、好きなことをして気分転換をしたり、瞑想や呼吸法などで心を落ち着かせることで、ストレスを軽減し、心のバランスを取り戻すよう努めます。
外と内の両方から来るもの、いわゆる不内外因とは、怪我や中毒、体質などです。怪我であれば、傷ついた部分を治すことが第一です。そして、体に毒が入ってしまった場合は、その毒を排出する治療を行います。また、生まれつきの体質や生活習慣によって病気が引き起こされる場合もあります。このような時は、体質改善に取り組み、生活習慣を見直すことで、病気の根底にある原因を取り除くことが大切です。東洋医学では、一人ひとりの体質や状態に合わせて、漢方薬や鍼灸、按摩、食事療法など、様々な方法を組み合わせ、病気の根本原因に働きかけ、健康な体を取り戻すお手伝いをします。

全体的な調和

東洋医学では、心と体、そして周囲の環境との調和が健康にとって非常に大切だと考えられています。この調和を保つことで、健やかで満ち足りた暮らしを送ることができるとされています。私たちの健康状態は、大きく分けて三つの原因、すなわち外因、内因、不内外因によって影響を受け、これらが互いに複雑に絡み合い、私たちの健康を左右しています。
まず、外因とは、私たちの体に外から影響を与える要素です。例えば、風邪やインフルエンザなどの感染症を引き起こす細菌やウイルス、急な気温の変化、梅雨の時期の湿気、冬の乾燥した空気、強い日差しなどが挙げられます。これらは、私たちの体に直接的な影響を与え、様々な不調を引き起こす可能性があります。
次に、内因とは、私たちの体の中から生まれる要素です。喜怒哀楽といった感情の起伏や、過労、睡眠不足、偏った食事などがこれにあたります。精神的なストレスや不規則な生活習慣は、体の内部からバランスを崩し、様々な病気のきっかけとなることがあります。
最後に、不内外因とは、外因と内因のどちらにも属さない要素で、主に怪我や事故、虫刺されなどが挙げられます。予期せぬ出来事によって体に傷を負うことは、肉体的な苦痛だけでなく、精神的な負担も大きく、健康状態に大きな影響を与えます。
例えば、過剰な仕事によるストレス(内因)は、体の抵抗力を弱め、風邪などの感染症(外因)にかかりやすくなります。また、転んで足を怪我する(不内外因)と、痛みによって精神的なストレス(内因)を感じ、さらに治りが遅くなることもあります。このように、これら三つの原因は単独で作用するのではなく、互いに影響し合い、複雑に絡み合って私たちの健康状態を左右するのです。だからこそ、東洋医学では身体の不調だけを見るのではなく、心の状態や生活習慣、周囲の環境なども含めた全体的な視点から原因を探り、心と体、そして環境の調和を整えることで、真の健康を取り戻せると考えています。日々の暮らしの中で、この三つの原因を意識し、バランスを保つように努めることが、健康を維持するための大切な鍵となります。

