へそヘルニア:知っておきたい原因と治療

東洋医学を知りたい
先生、『臍疝』って、お腹のでべそみたいなものですか?

東洋医学研究家
そうだね。でべそと似ている部分もあるけれど、厳密には違うものだよ。臍疝は、お腹の筋肉の弱い部分、特にへその周りから、小腸の一部が飛び出してくる状態のことなんだ。飛び出した部分は皮膚で覆われているから、一見するとただのふくらみのように見えることもあるね。

東洋医学を知りたい
じゃあ、でべそと何が違うんですか?

東洋医学研究家
でべそは、へその緒が取れた後の傷跡が少し盛り上がっている状態。臍疝は、腸が飛び出てきているので、でべそよりも大きく膨らむことが多いし、赤く腫れたり、痛みを伴うこともあるんだ。大きさや症状に違いがあるんだよ。
臍疝とは。
おへそのでっぱりについて。おへそのでっぱりは、小さいちょうの一部がおへそのところで、おなかの外に飛び出してしまう病気です。皮膚でおおわれていますが、赤くはれたり、ふくらんだりすることがあります。
はじめに

「でべそ」の名で広く知られる臍ヘルニアは、おへその部分が、まるで小さなこぶのように、ぽっこりと飛び出した状態です。特に、生まれたばかりの赤ちゃんによく見られますが、大人になってから発症する方もいらっしゃいます。これは、お腹の中のものが、本来あるべき場所からおへその辺りの皮膚の下に飛び出してきているためです。医学的には、腹壁と呼ばれるお腹の壁に隙間ができてしまい、その隙間から腸などが出てきてしまう状態と説明されます。
多くの場合、痛みなどの症状はなく、自然に治ってしまうことも珍しくありません。そのため、深刻な病気として捉えられることは少ないですが、正しい知識を持つことは大切です。放っておいても大丈夫だろうと安易に考えていると、後々思わぬ問題を引き起こす可能性もゼロではありません。
この「でべそ」は、一体なぜできてしまうのでしょうか? 考えられる原因のひとつとして、お母さんのお腹の中にいる間に、赤ちゃんの内臓が成長する過程でお腹の壁に隙間ができてしまうことが挙げられます。また、出産後、おへその緒が取れた後の傷が完全に塞がらず、そこから腸などが飛び出してしまうケースもあります。大人の方は、肥満や妊娠、重いものを持ち上げることなどが原因で発症することもあります。
見た目で判断できる場合が多いですが、お医者さんは、触診や超音波検査などを使って、ヘルニアの大きさや内容物を確認します。これにより、他の病気の可能性がないか、また、緊急性を要する状態なのかを調べます。多くの場合、経過観察となりますが、嵌頓(かんとん)と呼ばれる、飛び出した部分が戻らなくなり、締め付けられてしまう状態になると、緊急手術が必要となることもあります。
この記事では、この「でべそ」について、その原因や症状、どのように診断され、どのような治療が行われるのかを、これから詳しく説明していきます。赤ちゃんがいるご家庭だけでなく、大人の方も、ご自身の体を守るためにも、ぜひ最後までお読みください。
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 症状 | おへその部分が、小さなこぶのようにぽっこりと飛び出した状態 |
| 好発年齢 | 新生児、乳幼児 |
| 原因 |
|
| 診断 |
|
| 経過 | 多くの場合、自然治癒するが、嵌頓(かんとん)状態になると緊急手術が必要 |
原因を探る

おへそが出ている状態、いわゆる「でべそ」は、医学用語で臍ヘルニアと呼ばれます。この症状は、生まれる前に母親と赤ちゃんをつないでいたへその緒が通っていたお腹の壁の穴が、きちんと閉じなかったことが主な原因です。多くの赤ちゃんは生まれてしばらくすると自然にこの穴が閉じますが、閉じないままの場合、お腹の中にある腸などが皮膚の下に飛び出し、でべそになります。
この臍ヘルニアは、生まれたばかりの赤ちゃんだけでなく、大人にも起こる可能性があります。特に、お腹の中の圧力が高まることで発症しやすくなります。例えば、妊娠中のお母さんは、お腹の中で赤ちゃんが成長するにつれてお腹の圧力が高まり、臍ヘルニアになることがあります。また、太っている方やお腹に水が溜まっている方も、お腹の圧力が高まりやすいので注意が必要です。さらに、重い物を持ち上げる仕事をしている方も、お腹に負担がかかりやすく、臍ヘルニアのリスクが高まります。
日常の生活習慣も臍ヘルニアに関係しています。長く続く咳や便秘、男性の前立腺が大きくなる病気なども、お腹の圧力を上げる原因となります。これらの症状がある方は、臍ヘルニアになりやすいため、注意が必要です。また、年を重ねるとお腹の壁の筋肉が弱くなるため、これも臍ヘルニアの原因の一つと考えられています。ですから、加齢とともに、お腹周りの変化には気を配ることが大切です。お腹に違和感を感じたら、早めに医師に相談することをお勧めします。
| カテゴリ | 臍ヘルニアの原因・関連要因 |
|---|---|
| 先天的な要因 | 出生前にへその緒が通っていた穴が閉じない |
| 腹圧の上昇 | 妊娠 |
| 肥満、腹水 | |
| 重量物の持ち上げ | |
| 生活習慣・その他 | 咳、便秘、前立腺肥大 |
| 加齢による腹壁の筋力低下 | |
| 遺伝 |
症状と診断

おへその出っぱりが、臍ヘルニアの代表的な症状です。多くの場合、この出っぱりは、指でやさしく押すと引っ込みますが、赤ちゃんが泣いたり、咳をしたり、いきんだりしてお腹に力が入ると、再び出てきます。まるで風船のように、出たり入ったりを繰り返すため、見ていると少し心配になるかもしれませんが、多くの場合、痛みはありません。
しかし、出っぱりが硬くなって引っ込まなくなり、激しい痛みを伴う場合は要注意です。これは「嵌頓(かんとん)」と呼ばれる状態で、腸などの臓器が出口の狭い腹壁の穴に挟まってしまい、血の流れが滞っている状態です。嵌頓を起こすと、お腹が張って赤くなったり、吐き気や嘔吐を繰り返したりすることもあります。赤ちゃんの機嫌が悪く、顔色が悪い場合は、一刻を争う状態かもしれません。このような症状が現れたら、すぐに近くの病院を受診してください。緊急手術が必要となることもあります。
臍ヘルニアの診断は、通常、医師による視診と触診で行われます。医師は、おへその出っぱりの大きさや硬さ、指で押した時の引っ込みやすさなどを確認します。また、腸がどの程度飛び出しているのか、他に異常がないかなどを詳しく調べるために、超音波検査を行うこともあります。さらに、嵌頓が疑われる場合や、他の病気が隠れていないかを確認するために、CT検査などの画像検査を行う場合もあります。これらの検査によって、適切な治療方針が決定されますので、医師の指示に従って検査を受けてください。
| 症状 | 状態 | 対応 |
|---|---|---|
| おへその出っぱり(指で押すと引っ込む) 泣く、咳、いきむとお腹に力が入って再び出る |
多くの場合痛みなし 自然治癒することもある |
経過観察 |
| 出っぱりが硬く引っ込まない 激しい痛み お腹が張って赤くなる 吐き気や嘔吐 機嫌が悪い、顔色が悪い |
嵌頓(かんとん) 腸などの臓器が挟まり血流が滞る 緊急を要する |
すぐに病院を受診(緊急手術が必要な場合もある) |
| 検査 | 内容 | 目的 |
|---|---|---|
| 視診・触診 | 出っぱりの大きさ、硬さ、引っ込みやすさ | ヘルニアの診断 |
| 超音波検査 | 腸の飛び出し具合、他の異常の有無 | 診断、治療方針決定 |
| CT検査など | 嵌頓の有無、他の病気の有無 | 診断、治療方針決定 |
治療の方法

生まれたばかりの赤ちゃんや小さなお子さんによく見られるへその緒のあった部分のふくらみ、いわゆる「でべそ」は、医学的には臍ヘルニアと呼ばれています。多くの場合、成長とともに自然に治っていきますので、特に治療をせずに様子を見ることが多いです。へその緒が取れた後、おへその部分が少し膨んでいるように見えても、ほとんどの場合は心配ありません。3歳頃になってもまだふくらみが残っている場合や、急に痛み出した場合は、医師に相談しましょう。
3歳を過ぎても治らない場合や、腸などが飛び出して締め付けられてしまう「嵌頓(かんとん)」と呼ばれる状態になった場合は、手術が必要になります。手術では、お腹の壁に開いた穴を閉じ、腸などの臓器を元の位置に戻します。手術と聞くと不安に思うかもしれませんが、お子さんの体への負担が少ない方法で行われますので、ご安心ください。
大人になってから見つかる臍ヘルニアは、自然に治ることはほとんどありません。そのため、手術による治療が第一選択となります。手術の方法は、お腹の壁に開いた穴の大きさや患者さんの体の状態によって、医師が適切な方法を選択します。最近は、お腹に小さな穴をいくつか開けて、そこからカメラや器具を入れて行う「腹腔鏡手術」が広く行われています。この方法では、傷口が小さくて済みますし、術後の痛みも少ないため、患者さんの体への負担が少ない手術といえます。また、傷口が目立ちにくいというメリットもあります。
| 年齢層 | 症状 | 治療方針 | 手術 |
|---|---|---|---|
| 赤ちゃん、子供 | へその緒が取れた後、へその部分が膨らんでいる(でべそ) | 多くの場合、自然治癒するため経過観察。3歳まで残る、または急に痛み出した場合は医師に相談。 | 3歳を過ぎても治らない、または嵌頓状態になった場合に手術が必要。お腹の壁の穴を閉じ、臓器を元の位置に戻す。 |
| 大人 | 臍ヘルニア | 自然治癒は稀なため、手術が第一選択。 | お腹の壁の穴の大きさや患者さんの体の状態によって適切な方法を選択。腹腔鏡手術が広く行われている(傷口が小さく、術後の痛みも少ない)。 |
日常生活の注意点

おへその出っぱり、すなわち臍ヘルニアは、お腹にかかる圧力、いわゆる腹圧によって引き起こされたり、悪化したりします。ですから、腹圧を上げないことが予防と悪化防止の鍵となります。
重い物を持ち上げる際は、腰に負担がかかり腹圧が急上昇します。これを防ぐには、膝を曲げ、背中をまっすぐに保つことが大切です。腰を曲げて持ち上げると、おなかに大きな力がかかってしまい、臍ヘルニアの悪化につながる恐れがあります。
また、便秘になると排便時にいきむため、これも腹圧を高める原因となります。水分を十分に摂り、食物繊維の多い食事を心がけるなど、便秘になりにくい生活習慣を身につけましょう。慢性的な咳も腹圧を上げるため、咳が続く場合は早めに医師に相談し、適切な治療を受けることが大切です。
体重が増えると、おなかに脂肪がつき、内臓も圧迫されます。これは腹圧を高め、臍ヘルニアのリスクを高める要因となります。バランスの良い食事と適度な運動を心がけ、適正な体重を維持することが重要です。
妊娠中は、お腹が大きくなるにつれ腹圧も高まります。お腹を締め付ける服は避け、ゆったりとした服装で過ごすようにしましょう。腹筋運動は、医師の指導のもと、適切な方法で行うようにしてください。自己流で行うと、腹圧を過度に上げてしまい、逆効果となる場合があります。
このように、日常生活の中で腹圧を意識することで、臍ヘルニアの予防、そして症状の悪化を防ぐことにつながります。毎日の生活の中で、腹圧に配慮した行動を心がけましょう。
| 腹圧を上げる原因 | 対策 |
|---|---|
| 重いものを持ち上げる | 膝を曲げ、背中をまっすぐに保つ |
| 便秘 | 水分を十分に摂り、食物繊維の多い食事を心がける |
| 慢性的な咳 | 早めに医師に相談し、適切な治療を受ける |
| 体重増加 | バランスの良い食事と適度な運動で適正体重を維持する |
| 妊娠 | ゆったりとした服装、医師の指導のもと適切な腹筋運動 |
まとめ

おへそのでっぱり、つまり臍ヘルニアは、生まれたばかりの赤ちゃんからお年寄りまで、どの年代でも起こりうる症状です。多くの場合、命にかかわるような重い病気ではありませんが、放置すると悪化することもありますので、正しい知識を持つことが大切です。
おへそのあたりに、やわらかい腫れのようなものが見られる、これが臍ヘルニアの主な症状です。ふだんは痛みもなく、指で押すと簡単にお腹の中に戻ってしまうことが多いです。しかし、腸の一部などが飛び出して戻らなくなる「かんとん」と呼ばれる状態になると、激しい痛みや吐き気を伴い、緊急手術が必要となることもあります。かんとんは、特に乳幼児や高齢者で起こりやすいので注意が必要です。
生まれたばかりの赤ちゃんの場合、おへその部分がまだ完全に閉じていないため、腸の一部が飛び出して臍ヘルニアとなることがあります。多くの場合、成長とともに自然に治っていきますが、1歳を過ぎても治らない場合は手術が必要になることもあります。大人では、妊娠、肥満、腹水、重いものを持ち上げることなどが原因で、腹圧が上がり、臍ヘルニアが起こることがあります。また、急激な体重の増減や、慢性的な咳なども原因となることがあります。
臍ヘルニアの治療は、ヘルニアの大きさ、かんとんの有無、年齢、全身状態などを考慮して決定されます。赤ちゃんの場合は、経過観察することが多いですが、大人の場合は、手術による治療が一般的です。手術では、飛び出した部分を戻し、おへその穴を塞ぎます。最近では、傷口の小さい腹腔鏡手術が行われることもあり、体の負担が少ない手術法も選択できるようになってきています。
おへそに違和感を感じたら、自己判断せずに、まずは医療機関を受診しましょう。早期発見、早期治療が大切です。気になることや不安なことがあれば、医師に相談し、適切な治療を受けることで、安心して毎日を過ごすことができます。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 症状 | おへその周りの柔らかい腫れ。通常は無痛で、押すと戻る。重症化すると「かんとん」状態になり、痛みや吐き気を伴う。 |
| 原因 |
|
| 経過 |
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| 治療 | ヘルニアの大きさ、かんとんの有無、年齢、全身状態を考慮。手術では飛び出した部分を戻し、穴を塞ぐ。腹腔鏡手術も選択肢。 |
| その他 | 命に関わることは少ないが、放置すると悪化の可能性。違和感があれば医療機関を受診。 |
